信号待ちで車を一時停止させて時に、自動的にエンジンがストップする機能をアイドリングストップといいます。
燃費削減にもなりますし、何より環境に良いということで現在、アイドリングストップ機能が標準装備としてついている車種がほとんどです。
愛車にアイドリングストップ機能がついていないとなかなかどんなものなのかわからない方も多いかと思いますので、今回はアイドリングストップについてご紹介していきます。
目次
アイドリングストップってなに?
さきほどアイドリングストップとはどんなものなのかサラっと解説しましたが、もう少し詳しく解説していきます。
アイドリングストップでエンジンを停止した車は、ブレーキを緩めたり、ハンドルを操作すると自動的にエンジンが再始動します。
作動条件としては、メーカーや車種によって違いはありますが、例えを少しご紹介しましょう。
・ハンドルを操作していない
・アクセルペダルがオフ
・平坦な路面で停車
アイドリングストップのメリット
では、アイドリングストップのメリットをご紹介していきます。
燃料費の節約
アイドリングストップをすることで、無駄な燃料消費がなくなり、ガソリンを節約することができます。
特に信号待ちの多い市街地走行では動いたらすぐ停まるの繰り返しになるため5~10%もの燃費改善が見込まれるでしょう。
環境庁の調査では、仮に1日あたり1時間のアイドリングストップを実施すると、節約できるガソリンは約310L。
ガソリン代に換算すると年間3万円以上の節約になると言われています。
排気ガスの削減
温暖化の原因の一つとなっている排気ガス。
ですが、アイドリングストップを行うことでエンジンから発せられる有害な排気ガスを削減することができます。
地球環境を保全していくためには、排気ガスを削減することが欠かせません。
車の排気ガスには温室効果ガスである二酸化炭素や大気汚染の原因となる窒素酸化物、微細粒子などの成分が含まれています。
車が排出する二酸化炭素量は地球全体のおよそ20%を占めると言われています。
騒音が抑えられる
アイドリングストップによりエンジンが停止することで、駐停車中の騒音が抑えられます。
特に市街地では車の騒音に悩んでいるという方が少なくないため、騒音が抑えられるのもメリットの一つでしょう。
アイドリングストップのデメリット
次にアイドリングストップのデメリットをご紹介します。
バッテリーの消耗を早める
エンジンを始動するためのセルモーターは消費電力が非常に大きく、アイドリングストップによる頻繁なエンジン始動・停止の繰り返しはバッテリーの消耗や劣化を早める原因となります。
そのため、アイドリングストップ車には専用の高性能バッテリーが搭載され、耐久性を確保しています。
それでもアイドリングストップ機能がついていない車種のバッテリー寿命が2~4年であるのに対し、アイドリングストップ搭載車は2~3年と短いのが現状です。
また、バッテリー自体が非常に高性能であるため本体価格が高いのもデメリットと言えるでしょう。
エアコンも停止してしまう
車のエアコンはエンジンの回転を利用して作動しているので、エンジンが停止するとエアコンも一緒に停止してしまいます。
メーカーによってはエアコン毛色の断熱性を高めるなどの対策で冷風を持続させるよう工夫されているものもありますが、冷風の持続時間は60秒と大変短いものです。
特に真夏のアイドリングストップには注意が必要でしょう。
部品の消耗が激しくなる
アイドリングストップ搭載車は、アイドリングストップ機能がついていない車の数倍~数十倍ものエンジン始動を繰り返すため、エンジン各部の消耗や劣化が早くなることがあります。
もちろんそのための工夫はされていますが、それでも限界があるでしょう。
特にエンジンを支えるためのエンジンマウントはゴム製であり、ただでさえ劣化しやすい部品です。
エンジンマウントが劣化してショックを吸収できなくなると、車体そのものの揺れに繋がり、ドライバーにストレスを与えることに。
場合によっては、早期のエンジンマウントの交換を迫られることもあるでしょう。
作動タイミングや発進時に若干のタイムラグが起こる
アイドリングストップによって車が停止すると信号が変わった時にすぐ発進できない可能性が出てきます。
信号が変わるタイミングを知っていれば早めにエンジンを作動させることができますが、タイミングが遅れるとその分エンジン作動が遅くなるのです。
ですので、すぐに発進できないことにストレスを感じるドライバーが多いことも現状です。
アイドリングストップ機能は実際必要?
アイドリングストップのメリット・デメリットを解説してきましたが、デメリットの方が多いように感じますね。
実際、必要な機能なのかなと思っている方も多いでしょう。
結果的にアイドリングストップ機能が必要なこともありますし、必要ないこともあるというのが結論です。
ドライバーの考え方によって違ってきますが、機能をキャンセルすることもできるのでストレスを感じる方は試してみてください。
アイドリングストップ機能をキャンセルする方法
現在の車種はアイドリングストップ機能が標準装備しているものがほとんどですが、使う必要がない場面も多いかと思います。
そんな時は意図的にアイドリングストップ機能をキャンセルすることができます。
アイドリングストップ機能をキャンセルするためには、運転席の周囲に備えられているキャンセルボタンを押せば、一時的にキャンセルさせることが可能です。
この場合、エンジンを切れば設定が戻ることが多いため、エンジン始動時に毎回ボタンを押さなければいけない手間が出てきます。
車種によってはキャンセルボタンがないこともあるため、そんな時は、自動車用品店などで販売しているキャンセラーを後付けすれば、エンジンのオン・オフ関係なしにアイドリングストップをキャンセルできたり、ボタン一つで自由に操作することができるでしょう。
アイドリングストップキャンセラーおすすめ3選
では、最後にアイドリングストップキャンセラーのおすすめを3つご紹介します。
アイストキャンセラー
ホンダ Nシリーズ専用 N-BOX N-WGN N-ONE [J#1,J#2] アイストキャンセラー ECONキャンセラー エレクトロタップ付 電源コネクタ付き オートパーツ工房
汎用型のアイドリングストップキャンセラーで、動作確認車種一覧に載っている多くの車種に取り付けることができます。
制御方法がプラス・マイナスコントロールで商品が違うので、事前に車種一連で確認してから購入するようにしましょう。
簡単操作でノーマル状態に戻すことが可能なので、機械操作が苦手な方におすすめです。
ワントップ アイドリングストップキャンセラー
【ワントップ/ONETOP】 国産車用 アイドリングストップキャンセラー 品番 TP032AS-W
アイドリングストップのキャンセルスイッチがついている車に取り付けをすることができる汎用型のアイドリングストップキャンセラーです。
取り付け方法は、専用のサイトで案内されていますので、しっかり確認しましょう。
一部の車種については配線が細かすぎるためはんだ付けや圧着端子の使用が必要なケースがあります。
iストップメモリーユニット
iストップキャンセルユニット アイドリングストップキャンセラー スズキ ワゴンR (MH34S MH44S) PL保険加入商品
iストップメモリーユニットはアイドリングストップスイッチの状態が記憶されて、次にエンジンをかけた時にも前と同じ状態に復元します。
運転中にスイッチでアイドリングストップをオン・オフしたり、このユニットを動作停止させることも可能です。
また、車種ごとに商品のラインナップがあるので、ご自分の愛車に合わせての購入しましょう。
まとめ
今回はアイドリングストップについて解説してきました。
メリットよりもデメリットが多いように感じますが、現在の車種には標準装備されているのが現状です。
ストレスに感じる方も多いため、そのような場合はアイドリングストップ機能をキャンセルさせるか、キャンセラーに購入をおすすめします。
キャンセラーのおすすめ商品もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。